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The International Group Pooling and GXL Reinsurance contract structure for 2021
Date
18 December 2020 18/12/2020

2021年度の国際グループ再保険料率をお知らせします。前代未聞のCOVID-19による混乱の年に、国際グループのプール、超過再保険及びオーバースピル再保険(総称してGXLプログラム)は船主に2021年度事業計画や予算の際に安定性と安心感をもたらします。

超過再保険のレイヤー1〜3は、2020年度に2年契約を締結したため、今年は21億米ドルを超える10億米ドルのクレームをカバーするグループのオーバースピル再保険の部分が焦点となりました。
硬化するマーケット状況にも拘わらず、国際グループでは船主のため、現行レートをわずかに上回る条件での契約を確保しました。重要なことは、2年契約によって船主の皆様が、Covid-19関連のクレームのカバーについて何の制限にも直面しないということです。

GXLプログラムに構造的な変更はありません。これは再保険契約の継続性を重視し、世界をリードする多くの再保険者とグループが築き上げてきた長期にわたる関係性を尊重したことによります。

異なる船種間のコスト配分の公平性を確保するために毎年行っている分析の一環として、再保険小委員会(RISC)は現行の船種カテゴリーを見直しました。十分に検討した結果、RISCは、フルセルラーコンテナ船(FCC)がグループクラブの加入トン数の約20%を占めており、近年、かなりの件数の大型クレームが発生していることを認識しました。

RISCの結論は次のとおりです。

  1. 5番目の船種カテゴリーとしてFCCを他のドライ船から区別すべきであり、また
  2. 持続性油タンカーの保険成績の改善を反映する料率の調整が必要である。

     

 

国際グループの再保険小委員会の委員長マイク・ホールのコメント

「昨年、再保険プログラムの主要部分を2年契約とするという国際グループの決定により、再保険市場が流動的なときに、価格の安定性とカバーの継続性というメリットがメンバーにもたらされました。我々は再保険者の継続的なサポートに感謝しています。

船種に第5のカテゴリーを導入し、結果的に料率が若干の変更にとどまったことにより、各船種別の再保険料率は、引き続きグループ再保険におけるロス・レコードを公正に反映することができました。」

再保険契約更新の概要

主要な超過再保険契約(レイヤー1〜3、1億ドルを超える20億ドル)は2020年2月に2年契約を締結したため、2021年は契約更新の対象ではありません。 主に焦点となったのは、グループの期限切れのオーバースピル再保険契約(21億ドルを超える10億ドル)でした。

グループの再保険キャプティブHydraは、グループ再保険の主要契約のリスク保有部分(リテンション)について、引き続きグループをサポートします。 再保険プログラムの一部について、独立した個別契約を締結するというグループの戦略は、COVID-19の影響により市場心理が変動した年においても、船主に安定性を提供し続けています。

全体的には、船主にとって再保険料率は前年比で平均1.4%増加という結果になり、国際グループとしては満足のいくGXLプログラムの更新結果を達成することができました。

各P&IクラブのリテンションおよびGXLプログラム

各クラブのリスク保有額(リテンション)は2021/22保険年度も1,000万米ドルと変更ありません。またプールのしくみやGXLプログラムのアタッチメントポイントも同様です。

再保険契約のしくみ

2020年2月に主要なGXLプログラム(1億ドルを超える20億ドルのクレームをカバーする第1レイヤーから第3レイヤー)で締結した2年契約を考慮して、グループの再保険小委員会は今回は構造自体の変更を行わないこととしました。

超過再保険の第1レイヤーについて、2020/21保険年度に3つの個別契約を各10%ずつ締結しており、少なくともあと1年間の保険期間があります。また残りの70%については、ロイズ再保険マーケットにかけています。

その他、この第1レイヤーの70%のうち1億ドル分の免責であるAAD(Annual Aggregate Deductible)についても、引き続きIGキャプティブ、ハイドラ再保険が引受けることに変更はありません。 第2レイヤーは7.5億ドルを超える7.5億ドル分(15億ドルまで)を、第3レイヤーは15億ドルを超える6億ドル分(21億ドルまで)をカバーします。 第2、第3レイヤーともに、100%再保険市場で保険調達しています。

21億ドルを超える10億ドル分をカバーするオーバースピル再保険についても変更はありません。

ハイドラ再保険

ハイドラは、引き続き3千万から5千万ドルのローワー・プールの100%と5千万から1億ドルのアッパー・プールの92.5%についての再保険を引受けます。 さらに、ハイドラは超過再保険の第1レイヤーの70%市場シェアのうち1億ドルのAADを引受けます。

MLCカバー

海上労働条約(MLC)にかかわる市場再保険は2021年度も競争力のあるコストで更新され、船主の皆様の再保険料率に含まれます。

P&I戦争危険特別担保

P&I戦争危険特別担保についても、2021年度の12か月間について再保険契約が更新されました。 これも全体の再保険料に含まれます。 

2021/22年 IG再保険の仕組み

下記の図は、2021/22年のGXLプログラムのレイヤーと仕組みを示しています。

2021/22年の再保険コストの配分

 

毎年行っている分析の一環として、再保険料率の見直しに加えて、再保険小委員会(RISC)は、前述のとおり船舶カテゴリーを見直しました。

RISCの結論は次のとおりです。

  1. 5番目のカテゴリーとしてフルセルラーコンテナ船(FCC)を他のドライ船から区別すべきであり、また
  2. 持続性油タンカーの保険成績の改善を反映する調整が必要である。

 

2021保険年度の再保険料率は下記の通り:-

船種カテゴリー 保険料率 米セント 前年比%
Persistant Oil tankers 56.25  -2.1%
Clean Tankers 26.19  +1.4%
Dry 40.28 +1.4%
FCC 42.49 +7.0%
Passenger 326.24 +1.4%
Chartered tankers 21.88 +1.4%
Chartered dries 10.68 +1.4%

 

上記の通り、今回も国際グループとそのメンバー船主にとって、満足のいく再保険契約の更新となりました。

国際グループ再保険小委員会チェアマン

マイク・ホール

Follow the below link for the original article published by the International Group of P&I Clubs.