自動車輸送安全フォーラム(VCSF)が業界初のグッドプラクティスガイドライン「車両の荷役とリスク低減に関する共通ガイダンス」を発行しました。 このガイダンスとチェックリストは、電気自動車やハイブリッド車を含む搭乗者なしの車両の輸送に関連するリスクを軽減し、ターミナルおよび乗組員の安全促進、また、船舶を含む設備の保護を目的としています。
自動車輸送安全フォーラムは、運航業者(オペレーター)、保険会社、その他の業界専門家から成る共同体で、その役割は自動車運搬船における安全性を促進することです。本ガイダンスは、業界団体である国際P&Iグループ(IG)、国際海運会議所、TTクラブによって支持されています。
本ガイドラインは、船上での積載車両のセパレーションや緊急時の対応などの情報に関して、各自動車メーカー、荷送人、ターミナル、船会社によるそれぞれの具体的な手順と合わせて使用されることを意図しています。
IGの船舶技術委員会の委員長Geir Jorgensen氏は本ガイドラインの強力な支持者であり、次のように述べています。「新たな安全促進のため、自動車輸送安全フォーラムがベストプラクティスの共有に基づく初のガイダンスを作成するために団結したことを光栄に思います。安全促進のために変化を求める動きが運航業者から出ていることは、安全運航に対する非常に歓迎すべき積極的なアプローチを示しています。」
自動車輸送安全フォーラム運営委員会の一員であるSiem Shipping社の副社長であるPhilip Bacon氏は次のように述べています。「本ガイダンスは、ブッキング、積み付け計画、ターミナルにおける車両の存在、船上での車両の積み荷と積み付け、航海中のモニタリングにおける安全性について、運航業者とその輸送チェーンにおける関係者を支援するために作成されたものです。また、本ガイダンスは、船舶、ターミナル、そしてより広範な輸送チェーンにおいて、すでに実施されている手順と合わせて使用されるように記述されています。」
電気自動車や大型バッテリーを搭載したハイブリッド車の出荷台数が増加し、リスクの内容が変化している昨今、適切な手順に従うことは重要です。 例えば、電気自動車の重量増は、積み荷計画を作成する際に考慮する必要があります。船舶運航業者は、リチウムイオン電池を起因とする火災が発生した場合の火災対応および車両の識別、積み荷、積み付けにかかる防火対策に関する要件の変更についても懸念しています。
TTクラブのロスプリベンション・マネージングダイレクターMike Yarwood氏は次のように述べています。「ターミナルオペレーターのメンバーは本ガイドライン作成のため、オープンかつ建設的な方法で自動車輸送安全フォーラムと協力する機会を歓迎しました。本ガイドラインは、各ターミナルが荷主や輸送業者と安全な輸送手続きを行うにあたっての基礎となるものです。」
国際海運会議所のマリン・アドバイザーLional Sharon氏は次のように述べています。「国際海運会議所(ICS)は、本ガイダンスの作成に携わることができたことを光栄に思います。車両輸送は、技術革新が進む市場により新たな課題に直面しています。輸送チェーンの各関係者は、これらの課題および輸送の安全を確保するために遵守すべき役割を理解しなければなりません。海事規制を補完するものとして使用される本ガイダンスは、より安全な車両輸送を行うにあたり大きな役割を果たすでしょう。
ICSは、本ガイダンスの作成を通して車両の安全輸送を促進する自動車輸送安全フォーラム(VCSF)の努力に感謝しています。」
自動車輸送安全フォーラムの一員になることにご興味がある方はPetar Modevまでご連絡ください。
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自動車輸送安全フォーラムについて
自動車輸送安全フォーラムの目的は、自動車運搬船および船舶/陸上間における安全を促進することです。本フォーラムは2020年に発足し以来、多くの船舶運航業者、保険会社、業界専門家が参加するまでの規模となりました。