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Date
29 April 2024 29/04/2024

UK P&Iクラブ、複雑化するリスク環境への対策に向け、安全&リスクマネジメント部門を新設

UK P&Iクラブは、このほど安全&リスクマネジメント部門を新設すると発表いたしました。この体制拡充はより複雑化が進むリスク環境に対応するメンバーに向けた支援を目的とする幅広いリソースとガイダンスをメンバーに提供することを目的としています。

安全&リスクマネジメント部門は、船隊の品質、損害防止、環境、乗組員のウェルビーイング、業界における連携という5つの重要な柱で構成されています。この戦略的な体制整備は、リスクを特定し、将来的な損失を積極的に軽減するためには、船主やオペレーターが直面している深刻化するリスク(特に代替燃料の使用、新しいデジタル技術や運航技術の導入、乗組員に対する要求の変化、地政学的な不確実性といった現代の課題に適応していく中で直面するリスク)を予測し、対処するため、より総合的なアプローチが必要であるという当クラブの見解を反映したものです。

UK P&Iクラブのチーフ・アンダーライティング・オフィサーであるウィリアム・ベヴァリッジは、次のように述べています:「海運業界が大きな変革の時代を迎えている現在、メンバーが現在および将来のリスクを管理し、それらのリスクからメンバー自身を保護することができるよう、当クラブのサービスを適切な形で位置づけることが極めて重要です。当クラブ内では、安全&リスクマネジメント、クレーム、保険引受の各チームがさらに緊密に協力し合い、新たな課題を理解し、保険カバーをそれに適応させて行くようになります。メンバーに対しては、安全&リスクマネジメントチームがより包括的なパッケージ・ツールを提供し、船隊の品質と運航の安全を向上させるための実践的な行動をサポートいたします。」 また加えて、 

「当拡充は固定的なソリューションという意味ではなく、今後数カ月、数年かけて、保険商品やサポートを進化させて行きます。ベストプラクティスに関する見識を共有し、新たなイノベーションを支持し、業界のパートナーと協力することにより、リスクを理解し管理する上で、これまで以上に優れた基準を包括的に設定することができると期待しています。」と述べています。

当クラブは、安全面のパフォーマンスに関するモニタリングと報告をより強化するとともに、安全面のリスク特定を推し進めるようメンバーに奨励することに加え、安全とリスクの管理における、あらゆる要素に関する人的影響も認識しています。当クラブが提供するサービスは、こうした総合的なアプローチの中心に人を据え、船員が現在直面している課題、そして将来直面する課題に適応できるよう、船員を支援するためのより強固な枠組みを構築するものです。

UKP&Iクラブのセーフティ&リスク・マネジメント・ダイレクターに就任したスチュアート・エドモンストンは、次のように述べています:「新たな安全・リスク管理に関する我々の戦略の立ち上げは、メンバーの現在および将来のニーズを反映した新たな安全に関する見識を提供するという当クラブの継続的な取り組みを支援するものです。過去10年間、マーケットで最高の損害防止チームを率いてきたことは私にとって非常に光栄なことでした。今回の体制拡充と私の新たな役割は、当クラブが如何にして品質をモニターし、安全性を理解し、メンバーに対して卓越した損害防止サービスを提供すべきかについて、我々が真剣に、構造的かつ体系的に取り組んでいることの現れです。安全&リスクマネジメント部門の新設は、これらのサービスを補完的に強化するものであり、メンバーが直面する広範な問題に対し、より完全な形で対応を行うものです。」