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Autumn Statement 2021
Date
20 October 2021 20/10/2021

過去18か月間、私たちは生涯で最も劇的な労働環境と経済状況の変化を目の当たりにしてきました。しかし当クラブをはじめ海運業界は、この困難な状況下においてもかなりの回復力を示しています。

当クラブは今年度、好調なスタートを切りました。EVER GIVEN号が世間の高い注目を集めましたが、大型クレームは、上半期に比較的少ない件数にとどまりました。投資市場は依然として変動しているものの、半年間の投資収益率は3.8%のプラスとなりました。

新型コロナウィルス(COVID-19)

COVID-19は、引き続き当クラブの業績に影響を与えており、一過性のコストでは済みそうもありません。 2020年度は、いくつかのクルーズ関連の大型クレームが当クラブ全体のCOVID-19クレームの大部分を占めていました。2021年度は前年とは大きく異なり、クルーズ関連以外の比較的少額なクレームが主流を占め、正味収入保険料の約5%に達しました。 

国際P&Iグループ・プール

プールクレームについては、2020年度の厳しい状況が、2021年も続いています。6か月経過時点で、プールクレームの件数は前年と同様でしたが、これらのクレームの見積額は史上最高で、UK P&I クラブのプール負担額は 当クラブ自身のクレーム額を上回っている状態です。

P&I相互保険システムの重要な利点の1つは、巨額損害を海運業界全体で分担することが出来ることで、それによりそのような高額クレームの大きなインパクトから個々の船主とクラブを保護します。しかしながら、これらクレーム・コストを分担することにより、各船主が全体の費用をカバーするに十分な保険料を相互保険システムに拠出していただくことも必要となります。

適正な保険料

依然として、相互保険料率(Mutual premium rates)は、当該年度のクレームと費用をカバーするには十分ではありません。これは業界全体に共通の特徴です。 大型クレームが増加し、再保険料が上昇するにつれて、保険年度の業績を圧迫しています。当クラブにとって、パンデミックの影響は新たなリスクとなっており、もともと保険料が不足していた状況をさらに悪化させています。 保険料を適正な水準まで回復させ、今後の財務的安定を維持するために行動を起こす必要があります。