日本メンバーのためのニューズレター "Lookout"
トーマス・ミラーのP&Iチームは、日本のメンバーや海事関係者に影響を与える現在の様々な問題について、P&Iに焦点を当てた記事を“Lookout”というニューズレターで配信しています。これらの記事についての詳細、または、まだ扱われていないトピックを希望される方は、弊社、東京または今治事務所にご連絡いただければ幸いです。
"Lookout"配信ご希望の方は、以下のメールアドレスまでご連絡ください。
2つの保険会社の物語: P&I保険とTTクラブの海上での相互作用
2023/05/03
コンテナの一貫輸送では従来P&I保険から除外されていた陸路や鉄道をコンテナが運送されるため、新たなロジスティックスにかかわるリスクをカバーするTTクラブ(Through Transport Club)が、P&Iカバーを補完する形で誕生しました。この記事では、P&I保険とTTクラブのカバーについて解説いたします。
Lessons Learnt: 機関部乗組員の死(落下物)
2023/04/13
今回の動画では、約10メートルの高さから重いペンキ缶が頭上に落下したことによる、機関部乗組員の事故死についての事例を取り上げています。
2023年3月24日、東京にて「海難におけるマネジメントの責任」セミナーを開催
2023/04/13
船主責任保険(P&I保険)とその他関連サービスを国際海運業界に提供するUK P&Iクラブは、2023年3月24日、「海難におけるマネジメントの責任」をテーマにセミナーを開催しました。
難民と移民の危機: 対応により違いを生む海運の進行中の問題
2023/03/28
2月ヨーロッパへの危険な旅の途中、イタリアのカラブリア沖で船舶が沈没し、海で亡くなった悲惨な犠牲者は、少なくとも72人となりました。 当クラブは、クラブ加入船によって8か国38人を救助した事件に関与しました。彼らは西アフリカからカナリア諸島への危険な海を経由して、ヨーロッパに行こうとしていました。
コンテナ船ガントリークレーン衝突 :船長/パイロットの信頼関係構築できず
2023/01/23
コンテナ船(約 40,000GT)は、パイロット嚮導のもとA港に向けてB港を出港した(B港から A港までの航海時間は約2時間)。A港岸壁に着岸しようとした際、船長は本船速力が過大であると思い、またパイロットの操船に関し疑問を感じたため、船長自 ら操船指揮をとった。しかしながら、急激な減速及び強風により、姿勢制御ができず岸壁上のガントリークレーンに衝突した。本事故により本船船首部の曲損、岸壁及びガントリークレーンの損傷を生じたが死傷者はなかった。
海難事故とマネジメント
2023/01/23
昨年(2022 年)4 月 23 日北海道知床沖で、遊覧船”K”(乗組員 2 名、乗客 24 名乗船)が行方不明になり、捜査の結果同海域で沈没したことが判明しました。この事故で乗船者全員が死亡または行方不明となっており、この痛ましい結果に社会は大きな衝撃を受けました。現在、運輸安全委員会で調査が進められており、追って事故詳細や原因が判明するものと思われます。内航船の安全管理に関しては、2006 年 10 月“運輸安全マネジメント制度”が導入されました。これは ISM コードの日本版とも言われるもので、本制度では、事業者においては、自らが自主的かつ積極的に輸送の安全の取組みを推進し、構築した安全管理体制を PDCA サイクルにより継続的に改善し、安全性の向上を図ることが求められています。
BIMCO: 定期用船契約用 ETSA条項2022
2022/07/04
2022年6月22日、欧州議会はEU排出権取引制度(EU ETS)の改正案を採択しました。ボルチック国際海運協議会(BIMCO)は、改正EU ETSを含む排出権取引制度(ETS)の下で、船主と用船者間の責任と費用の配分を規定する定期用船契約用の排出権取引制度枠(ETSA)条項を発行しました。
日本における走錨及びその原因
2021/12/09
2018年9月4日、大型台風21号が大阪湾を直撃し、湾内に錨泊したタンカー宝運丸が走錨し、関西国際空港の連絡橋に衝突しました。この事故により連絡橋に大きな損害が発生し、5,000人以上の人が空港に閉じ込められました。連絡橋の被害額は50億円と言われており、完全復旧したのは2019年4月8日でした。